月面基地の真実|どこにどうやって建てる?水は手に入る?

月面基地。天文ファン、SFファンにとっては、想像するだけでワクワクします。透明なドームがいくつかあって、それらを通路でつないでいて、その周りにはクレーターがあって、キャタピラーがついた車が走る様子を想像してしまいますが、実際の所はどうなるのでしょうか。

月面基地はどこにどうやって建てる?

月面基地を建てるなら、月の表面ではなく、地下になりそうです。というのも、月面には太陽から降り注ぐ有害な光を吸収する大気がほとんどないからです。太陽光には人体にとって有害なX線や紫外線が含まれています。それらは人体はもちろんですが、建築資材にとっても有害なのです。

また大気がほとんどないので、宇宙を漂う小さなチリや岩石が、減速や蒸発せずに地表に到達します。空気が満たされたドーム状のお部屋に人が住んでいて、そこにものすごいスピードで隕石が落ちてきたら、ドームが割れ、一瞬で真空状態になってしまいます。

これらのことを踏まえると、月面に基地を建設するなら、地下がいいということになります。

月面に穴を掘るの?

月面に穴を掘るためには、月面専用の掘削機を開発して、月まで運ばなければなりません。縦穴を掘ったら、次は横穴を掘るでしょうから、横穴を掘る機械が必要ですね。動力はやはり、太陽光パネル+電池でしょうか。

そこまでしなくても、月には深い縦穴と横穴がすでにあるそうですから、それを利用するのがいいかもしれません

↓JAXAのサイト↓

月面で水は手に入るの?

月は重力が弱いため、地球のように大気を保つことができません。地球は大気がありますから、海の水が蒸発して雲になり、雨を降らせ、川となって海に流れるというサイクルができていますが、月ではそのサイクルが成り立たないのです。

月面のように、全く遮るものがない状態で太陽光が照り付ける環境では、氷があってもすぐに溶けて水になり、太陽の熱で蒸発して消えてしまいます。

でも人間が生きていくためには、水が必要です。飲み水としてだけではなく、お風呂やお手洗い、お洗濯にも水が必要です。でも地球から水を持って行くのには限界がありますから、現地調達が必要になります。

この問題も、もしかするとクリアできるかもしれません。

月には沢山のクレーターがあります。月面の北極や南極に近い場所にある大きなクレーターは、クレーターの縁が影になって、太陽光が届かない場所(永久影)があるのだそうです。そのような場所に氷の塊があれば、溶けたり蒸発はせずに、残っているのだそうです。

太陽に一番近い惑星である水星にも、北極や南極の永久影に、氷が見つかったそうです。

月面には、至る所に水がある?

月面に新たに、水の分子が発見されたそうです。これまで北極や南極の永久影に氷が見つかっていますが、それ以外にもあるということなのでしょうか?

宇宙ヤバイchによりますと、日当たりの良い、永久影ができない場所にも、水の分子が発見されたそうです。

お風呂一杯分の土に、缶ビール1本分の水分子が含まれている、その位の割合だそうです。

では、表面温度が100℃にもなる月面で、どうやって水の分子が蒸発せずに残っていられるのでしょうか。

実は「ガラスの中」に閉じ込められているのだそうです。

彗星は「汚れた雪ダルマ」と表現されるように、大量の水分を含んでいます。という事は、彗星でなくても、ただの岩石にも水分が含まれていると考えるのが自然ですね。

その岩石が月の重力に捕らえられ、隕石として月面に落下します。地球のように大気がありませんので、摩擦熱で熱くなることも、減速することも、蒸発することもありません。

隕石がそのままの勢いで月面に衝突した瞬間に、月面の砂と混ざって溶けあい、冷えて固まる時にガラスになります。そのガラスの中に、水分が取り残されるというのです。

何らかの方法で、水が閉じ込められたガラスを集め、割って中の水を取り出すことができれば、水の確保には困らないですね。

地球では「水は汲上げるもの」ですが、
月面では「水は掘り出すもの」になりそうです。

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