ベテルギウスの超新星爆発は2019年?爆発はいつ?その影響は?地球は大丈夫?

冬の代表的な星座であるオリオン座。オリオン座の一等星であるベテルギウスがかつてない程暗くなり、いよいよ爆発(超新星爆発)するのではないかと話題になっています。ベテルギウスはいつ爆発するのか、地球への影響はあるのか、気になって調べてみました。

ベテルギウスとは

ベテルギウスは、冬の星座の代表である「オリオン座」の1等星です。オリオン座のイラストを見ると、右肩の部分に赤く光る星です。

ベテルギウスの色と温度

星の色は表面の温度によって異なります。太陽は黄色で表面温度は約6,000℃。これより高いと青白く光ります。オリオン座の左足部分で青白く光る星がリゲルで、表面温度は約1万1千℃と言われています。太陽よりも低い温度の場合はだんだん赤になっていきます。ベテルギウスの表面温度は約3,300℃と言われています。

ベテルギウスの大きさ

ベテルギウスの大きさは太陽の1,000倍と言われています。もし太陽の位置にベテルギウスを置くと、水星、金星、地球、火星まで飲み込まれ、木星まで飲み込まれてしまいます。ベテルギウスがいかに巨大なのかが分かりますね。

ベテルギウスは変光星

ベテルギウスは変光星です。つまり明るさが変わる星です。なぜ明るさが変わるのかというと、大きさが変わるからなのだそうです。子供の頃、風船を膨らませて、しぼんだらストーブの前で温めるとブワッと膨らむ、そんなイメージでしょうか。

ベテルギウスまでの距離

ベテルギウスは地球から約640光年離れています。秒速30万キロの速度を持ち、一秒で地球を7周半する程の速さを持つ光をもってしても、640年かかるほどの距離です。言い方を変えれば、約640年前にベテルギウスを出発した光がようやく今届いていると言えます。

超新星爆発とは

星はその一生を終えると、大きさが大きくなり、温度が下がります。星の大きさによっては、最後に大爆発を起こして周囲に元素をまき散らし、中心に白色矮星や中性子星を残して静かにその一生を終えます。ベテルギウスは大きさが大きくなり、温度が下がった状態の星ですから、超新星爆発の一歩手前の星と言えるでしょう。

ベテルギウスが爆発するのはいつ?2020年?

ベテルギウスは暗くなってる?

超新星爆発の直前、星は一時的に暗くなるのだそうです。夜空を見上げてみると、確かにベテルギウスはとても暗くなっていますね。星の明るさで言えば、これまで一等星と言えたのですが、これでは二等星と呼ばれても仕方がないかもしれません。

暗くなるのは周期的なもの?

ベテルギウスは変光星なので、周期的に明るくなったり、暗くなったりします。その周期は1つだけではないそうです。つまり明るくなったり、暗くなる周期が複数あるんですね。その暗くなる周期がちょうど重なると「いよいよ超新星爆発か?」と噂される程に暗くなるのだそうです。

爆発するのはいつ?

これは全く分かりません。変光星の周期を考えると、本日(2/21)辺りから再び明るくなるようですが、もし明るくならないのであれば、いよいよ爆発ということも考えられます。

超新星爆発の前に、ニュートリノというほとんど質量をもたない粒が大量に放出されるそうです。あまりに小さいので、どこにもぶつからずにスイスイ通り抜けて、爆発の光よりも先に地球に到達します。

ベテルギウスから大量のニュートリノが地球に届くと、岐阜県にある神岡鉱山地下1000メートルに作られたニュートリノ観測装置「カミオカンデ」が、ニュートリノを検出します。

もしベテルギウスが異常に暗くなる、カミオカンデがニュートリノを検出する、これらの条件が重なった時、いよいよベテルギウスの爆発となるかもしれません。

爆発したら、その影響は?地球は大丈夫?

明るさはどのくらい?

ベテルギウスが爆発すると、満月くらいの明るさに光り輝きます。その状態が3か月程続き、だんだん暗くなって、最後は肉眼では見えない位に暗くなります。天体望遠鏡を使えば、ベテルギウスの位置に中性子星やそれを取り巻くガスが観測できるかもしれません。

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地球への影響は?

生態系への影響

オリオン座は冬の星座ですから、ベテルギウスの光に邪魔されて、冬の天体観測はしにくくなるでしょう。夜行性の動物は姿を隠せなくなるので、ちょっと困るかもしれません。生態系への影響はあるかもしれませんが、ごくわずかではないかと思います。

電子機器への影響

距離がありますので、熱や衝撃波が伝わって来たり、電離層が破壊されたり、電波を使う機器への影響が出るようなことはないと言われています。

ガンマ線バーストは来ない?

地球をはじめとする惑星も、太陽のような恒星も、自転軸を中心として自転しています。地球で言えば北極点と南極点を貫く一本の線が自転軸ですね。

ベテルギウスも自転軸を中心として自転しています。ベテルギウスの自転軸は地球の方向からはだいぶズレているそうです。

もしベテルギウスが爆発すると、中心には中性子星が残り、中性子星もやはり自転軸を中心に高速で自転します。フィギアスケートの選手がスピンしていて、伸ばした腕を身体に引き寄せるとスピンが早くなりますが、あの原理です。

その際、自転軸に沿って「ガンマ線バースト」と呼ばれる強力な光線が放出されます。宇宙戦艦ヤマトで「波動砲」という武器がありましたが、あれよりももっと破壊力の強い光線です。

もしガンマ線バーストが地球に到達したら、地球にもかなりの影響があるそうですが、ベテルギウスの自転軸は地球の方角を向いていないので、ガンマ線バーストは来ないようです。

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