ベテルギウスの超新星爆発はいつ?地球への影響は?スーパーノヴァ
ベテルギウス。冬の代表的な星座「オリオン座」の、右肩部分に光る赤い星です。まもなく「超新星爆発(スーパーノヴァ)」を起こすのではないかということで話題になっています。冬は空気が澄んでいて、星の観測には最適な時期です。年末年始は静かに夜空を眺めてみませんか?
オリオン座・ベテルギウス・冬の大三角
オリオン座
冬の夜空に浮かぶ代表的な星座で、冬の晴れた夜空でしたらすぐに見つけることができます。
写真の右上にある、3つ並んだ明るい星々と、それを四角く取り囲む明るい星々がオリオン座です(※写真に映っていない星もありますが、それらも含めてオリオン座です)
ベテルギウス
町内にある星
ベテルギウスは、オリオン座の左上にある、赤く光る星です。地球からベテルギウスまでの距離は約640光年ですから、640年前にベテルギウスから出発した光が今、地球に届いているということですね。結構遠いと思うかもしれませんが、宇宙の尺度では「町内」位の距離なのだそうです。
おじいちゃんの星
ベテルギウスの色が赤いのは、この星がまもなく寿命を迎えるからです。星は寿命を迎えると大きさが大きくなり、温度が下がって赤くなるのだそうです。つまりベテルギウスは人間で言えば「おじいちゃん」なのですね。
巨大で伸び縮みする星
ベテルギウスはとても巨大で、横幅だけでも太陽の1千倍(!)もあるのだとか。もし太陽の代わりにベテルギウスを置いたら、水星、金星、地球、火星までは楽々飲み込まれてしまうのだとか。1000倍と言っても、大きくなったり小さくなったりを繰り返していて、それに伴って大きさも、明るさも変わるのだそうです。
冬の大三角
オリオン座の左下に、きれいな三角形を描く星々があります。これを冬の大三角と言います。一番上がオリオン座のベテルギウス、右下がおおいぬ座のシリウス、左下がこいぬ座のプロキオンです。冬の大三角を縦断するように、ぼんやりと明るくなっている部分がありますが、ここが「天の川(ミルキーウェイ)」ですね。
ベテルギウスを観測する
天体望遠鏡で感動体験
冬は空気が澄んでいるため、天体観測には最高の季節です。都会から離れ、周囲に光がない所(山?)で観測できたら最高ですね。寒いので防寒対策は完璧にしておいてくださいね。
天体望遠鏡があるなら、オリオン座やその周囲の星々をじっくりと観察してみてください。特にオリオン座の真ん中にある三ツ星の、ちょっと下に見える「オリオン大星雲」は、天体望遠鏡で見てみるととても感動します。
天体望遠鏡は100倍以上の性能があれば、様々な感動が味わえます。例えば月を観測するとクレーターがはっきり見えますし、ぼんやりとですが木星には4つの衛星や縞模様が見えますし、土星には環があることが分かります。
天体望遠鏡オススメ
今は性能のいい天体望遠鏡が安く手に入ります。スマホを取り付けて気軽に写メも撮れますので、ベテルギウスの超新星爆発に備えて練習しておくのもいいかもしれません。
屈折式と反射式
天体望遠鏡には「屈折式」と「反射式」があります。屈折式は長い筒のような形をしていて、取り回しがあまりよくありませんので、ベランダが狭いとちょっと扱いにくいかもしれません。また先端で光を取り入れて、後端で観測するので、頭上の星を観測する時は、しゃがんでのぞき込むなど、身体の動きが必要になります。天体望遠鏡の入門機としてはいいかもしれません。
反射式は太い筒のような形をしていて、長さは短いので取り回しは楽かもしれません。筒の横に取り付けられたレンズで観測する形なので、頭上の星を観測する時でも姿勢は楽でしょう。反射式は高い倍率のものがありますので、より詳しく観測したいのなら反射式がオススメです。
倍率と星の自動追尾
倍率が高ければ高い程、星を詳しく観測することができます。しかしその反面、ある困ったことが発生します。それは「星が動く」ということです。
ピントを合わせて星を真ん中に持ってきたのはいいのですが、地球の自転により、星は常に動きます。望遠鏡の向きを変えなければ、すぐに星の位置がズレてしまいます。
困ったことに、倍率が高ければ高い程、星は早く動きます。一丸レフのカメラに望遠レンズを取り付けて、拡大すればするほど、少しの手ブレで映像が大きくブレてしまいますが、まさにあんな感じです。
ですから、倍率の高い天体望遠鏡で観測するなら、星を自動追尾する機能が必要ということですね。
オススメの天体望遠鏡は?
倍率が高くて、反射式で、星を自動追尾できる。そんな天体望遠鏡がこちら↓クリック↓です。
ベテルギウスの最後
今、超新星爆発が起きたら?
ベテルギウスは最後に、超新星爆発(スーパーノヴァ)と呼ばれる大爆発を起こし、中心に中性子星と呼ばれる星と、その周囲にガスの星雲を残します。
もし今ベテルギウスが超新星爆発を起こしたら、満月よりも明るい天体が毎晩出現するようになり、数か月の間は夜空が明るくなると言われています。
地球への影響は?
夜空が明るくなる以外の大きな影響はなさそうです。もしかすると、飛び散ったベテルギウスの残骸が地球に降り注ぐかもしれませんが、影響はほとんどないと言われています。
ベテルギウスはもう爆発しているかもしれない
ベテルギウスは、地球から約640光年離れています。今見えているベテルギウスの光は、640年前にベテルギウスから出発した光です。640年前というと、日本は室町時代で、足利義満や南北朝統一と言っていた頃ですね。
今この瞬間に超新星爆発したとしても、それを見るのは640年後・・・。逆に言うと、もう爆発していて、その光が明日には地球に届くのかもしれません。